【レビュー】Auglamour R8-Jの音質とコスパを検証してみた(後編)【イヤホン】

どーも、CNです。

早速ですがAuglamour R8-J(以下r8j)の音質比較を続けていきましょう。
音質比較の仕方については前編を参照ください。


今回は
・他のアンダー5000円クラスで鉄板とされる、
RHA S500、SENNHEISER CX3.00、final E2000 (FI-E2DAL)と比較
・それ以上の価格帯で完成度の高い機種とされる、
1万クラスのShure SE215、2万クラスのSONY MDR-EX800ST、3万クラスのSONY XBA-N3、5~10万クラスのShure SE846と比較

を行い、コスパを検証・考察したいと思います。

5000円以下のイヤホンと比較

それでは5000円クラスでコスパが良いとされるイヤホンで比較してみます。

前編にてr8jの評価は
音量の取りやすさ
装着感★★★
遮音性と音漏れ性能★★
音場感★★★★
解像度★★★
低音域★★★
中音域★★★☆
高音域★★★
全体のバランス高音よりのカマボコ
と位置づけています。

RHA S500

音量の取りやすさ★★★
装着感★★★
遮音性と音漏れ性能★★★
音場感★★★
解像度★★★☆
低音域★★★
中音域★★
高音域★★★☆
全体のバランス高音よりのドンシャリ
実売価格4500円以内
(2017/7/31時点)

レビュー

当初からr8の対抗馬として比較され、一部ではr8を超える音質として評価されているため取り上げました。

とても小型で、比較の為に直径20mmの一円玉と並べてみましたが、イヤーピース含めてもそれ以上に小さく取り回しやすさは好印象です。

音量の取りやすさ、遮音性、装着感いずれをとっても平均的で特に言うことはありません。

音質は見た目そのまんまな音が出ます。
アルミを斜めから切り落とした外観そのままに、高音域にピークのある非常にシャープな音がします。
低音域も締まりと圧力のある音で、ドンシャリ傾向な音です。

解像度も高くr8jより細かい音を拾えます。
同価格帯中ではハイレベルです。

一方かなり耳に刺さる音で非常に聴き疲れするのが欠点です。

S500とr8jでは音の傾向が違いすぎて、得意な部分がまるで違うため、どちらを高音質と捉えるかは好みにもよりそうです。
ドンシャリ好きならばS500、カマボコあるいはフラットが好きならばr8jが良いでしょう。

SENNHEISER CX3.00

音量の取りやすさ★★★☆
装着感★★☆
遮音性と音漏れ性能★★★
音場感★★★☆
解像度★★★
低音域★★★☆
中音域★★
高音域★★☆
全体のバランス低音よりのドンシャリ
実売価格4500円~6000円
(2017/7/31時点)

レビュー

欧州を中心とした海外で人気のイヤホンのため、取り上げました。

音量の取りやすさ、遮音性は一般的ですが、妙に角度がついているノズルが僕には合わず外れやすいです。
装着感は中央点-0.5点としました。

やや低音域が強めですが、全体を見通すことができる解像度があり、小さな筐体から想像できない立体的な音場感を持ち合わせています。

比較すると差はわずかですが低域はCX3.00、中域・高域はr8jが上回ります。
CX3.00は高音域の刺激や抜けがイマイチなところが惜しいです。

両者の大きな違いは音場感と遮音性です。音場感はr8jが勝り、遮音性はCX3.00が勝ります。

使い分けは低域重視ならばCX3.00、中域重視ならばr8j、
もしくは屋外で使用したいならCX3.00、屋内で使用したいならr8jが良いでしょう。

final E2000 (FI-E2DAL)

音量の取りやすさ★★
装着感★★☆
遮音性と音漏れ性能
音場感★★★★☆
解像度★★★☆
低音域★★★
中音域★★★★
高音域★★★☆
全体のバランスフラット
実売価格4380円
(2017/7/31時点)

レビュー

2017年5月18日に発売されたばかりの新機種ですが、すでに5000円以下では最高音質と呼び声が高いイヤホンになります。

音は非常に小型かつ軽量な筐体に似つかわしくない壮大さでギャップに驚きます。

r8jとE2000の比較はAKGのk240mk2とk702の関係に近いです。
E2000はr8jを超える音場の広さで、音場感に限ればおそらく価格帯最高レベルの性能です。

解像度も低・中・高全てに渡ってr8jより一段上の性能ですし、レンジも広いです。
r8jの勝っている点は遮音性と音漏れ性能、装着感、そして低域の圧力です。またリケーブルができる点も評価できます。

E2000の音質は大変優れていますが、遮音性と音漏れ性能は致命的に低く、屋外使用は推奨しません。
仕事場で使うにしても音漏れには十分注意して下さい。
感覚的にはMDR-EX1000と同レベルかそれ以上に低く、個人的にはハイレゾ規格初の開放型イヤホンになるのではないかと思える機種です。

また筐体が小さ過ぎる故に、ふとした拍子で外れてしまい安定性に難ありです。(耳掛けアダプタがありますがかさばるのが難点です)
その点r8jは筐体の重みがあり、シュア掛けしやすいこともあり安定感があります。

使い分けるとするならば屋内限定ならE2000、屋外使用も前提ならr8j
或いは睡眠時の使用にはE2000、活動時の使用にはr8j
が良いでしょう。

5000円以上のイヤホンと比較

ここから先は5000円以下の価格帯から離れてより高い価格帯のイヤホンとの比較になります。

SHURE SE215

音量の取りやすさ★★★☆
装着感★★★★★
遮音性と音漏れ性能★★★★★
音場感★★★
解像度★★★☆
低音域★★★
中音域★★★
高音域★★☆
全体のバランス低音より
実売価格10000円以内
(2017/7/31時点)

レビュー

SE215は2011年発売で6年経つロングセラーですが、未だに価格コムでは人気順で100位以内をキープしている人気の機種なので取り上げました。

SE215の魅力は最高レベルの装着感と遮音性、音漏れ性能です。

音場はr8jの方がより広く立体的です。
SE215はどうしても前方にスクリーンみたく張り付いたような音場が気になりました。

中高域の処理はr8jの方が上手いです。
SE215は中高域の抜けるような爽快感がなくどこか詰まったような音がします。

解像度はわずかな差ですがSE215が勝る気がします。
SE215の方が生音の輪郭を滑らかに表現してくれますし、繊細な音もこなせています。

r8jは何か上ずったような癖が気になり、SE215はこもったような高域が気になりました。

SE215の音質自体は価格帯で見ると可もなく不可もないですが、装着感や遮音性、頑丈なケブラー製ケーブルに加えてリケーブル可能と音質以外の部分で完成度が高いのが印象的です。

r8jかSE215かは音質の好みで選ぶと良いと思いますが、なんだかんだで使用場面はSE215の方が多くなるかもしれません。

SONY MDR-EX800ST

音量の取りやすさ★★★★
装着感
遮音性と音漏れ性能★☆
音場感★★★★
解像度★★★★
低音域★★★★
中音域★★☆
高音域★★★★
全体のバランスドンシャリ
実売価格19000円以内
(2017/7/31時点)

レビュー

僕個人の勝手な印象になりますが、2万クラスは各オーディオメーカーがあまり力を入れていない分野というか、フラグシップモデルから手抜きしてコストダウンした機種が多くコスパが悪い価格帯のように思います。

その中でEX800STは業務用モニターを前提として作られたということと、モニターヘッドホンの銘機MDR-CD900STのSTの名前を冠するだけあって完成度は群を抜いていると思ったので取り上げました。

音量はモニターを意識しているのか、かなり取りやすいです。

装着感は癖があり、個人的には最悪の部類です。
また、耳への圧迫感がある割に遮音性が低く屋外の使用は厳しいです。

音場感はr8jの方が広くかつ立体的です。しかし距離感はEX800STの方が正確です。

全体的な解像度はEX800STの方が高いですが、特にその差は低域で顕著です。
分解能もEX800STの方が高く、一つ一つの音を詳細に追うことができます。

しかし音の傾向で見るとEX800STは6kHzを中心に鋭いピークがあり解像度の高さもあって聴き疲れします。
音楽を楽しむという点ではr8jが勝るでしょう。

EX800STは耳触りになる6kHz中心の帯域をわざと強調することで、作り手にもっと聴き心地のいい曲を作れるよと教えるためのイヤホンなのではないかと邪推してしまいます。

使い分けるまでもないですが、r8jは普段使い用、EX800STは完全に業務用です。

SONY XBA-N3

音量の取りやすさ★★★
装着感★★★
遮音性と音漏れ性能★★★
音場感★★★★★
解像度★★★★☆
低音域★★★★★
中音域★★★★☆
高音域★★★★☆
全体のバランスドンシャリ
実売価格29000円以内
(2017/7/31時点)

レビュー

5万以下のクラスかつハイブリッド型の中では完成度が高いため取り上げました。

装着感、遮音性、音漏れ性能はいずれも平均的な性能です。

音質ですが、r8jとは別格で同じ筈の音楽がとても同じに聴こえません。
どこを切り取ってもXBA-N3の方が優れています。

特に音場感が良く、広さ、立体感、距離感どれをとっても素晴らしいです。
音場の広さ自体はr8jもXBA-N3に近いものを持っていますが、立体感と距離感はXBA-N3の方が優れているため、XBA-N3の方が広いと感じる人が多いと思います。

解像度も極めて高く、豊かな低音域からなる臨場感を持ち合わせており、あたかもライブハウスやコンサートホールにいるかのような没入感や空気感を味わうことができます。
r8jとの比較ではスケール感の違いがはっきり出てしまい、XBA-N3で聴いた後にr8jを聴くとなんとも味気なく感じてしまいます。

全体のバランスも少し過剰に低音域が出ていることを除いて文句の付けようがありません。
大胆な低音域に比して高音域が繊細過ぎるせいか、二つのドライバの繋がりをふと意識する瞬間がありますが、許容範囲内です。

XBA-N3の低域があり過ぎて気に入らないという方はr8jを選ぶのもアリだと思いますが、それ以外ではXBA-N3が優位です。

SHURE SE846

音量の取りやすさ★★★★★
装着感★★★★
遮音性と音漏れ性能★★★★☆
音場感★★★★☆
解像度★★★★★
低音域★★★☆
中音域★★★★★
高音域★★★★★
全体のバランス高音よりのカマボコ
実売価格93000円以内
(2017/7/31時点)

レビュー

いよいよ10万クラスとの比較です。

SE846は価格コムやamazonのレビュー数の多さからおそらく価格帯10万以下のイヤホンとしては最も販売数が多く知名度があると予想し取り上げました。

インピーダンス9Ω、感度114dBと超高感度設計でかなり音量が取りやすいです。

遮音性や装着感はSE215の特性を引き継いでおり、良好ですが、筐体が大きくなったことで装着感・遮音性ともにやや落ちます。

ダイナミック型とバランスドアーマチュア型はそもそも鳴り方が違うため、直接的な比較はできないですが、音質はやはりr8jとは別格です。

音場は、高い遮音性に比して開放型のような広がりがあり、r8j以上に立体的で距離感も正確です。

解像度は今回比較した全てのイヤホン中、最も高性能であたかも目の前で演奏しているかのような実体感があります。

低域はダイナミック型イヤホンと比較すると量・圧力・密度でどうしても見劣りし、バランスドアーマチュア型の限界を感じます。
しかし締まりやレスポンスの良さはかなり良くキレという点ではr8jを上回ります。

中域・高域に関しては解像度差があり過ぎて比較する気になれませんでした。

ダンスミュージックのような低音の圧力が重要になる音源においてはr8jも健闘しますが、それ以外のジャンルではSE846の方が良く聴こえます。

しかしながら価格差を考えるとr8jもかなり頑張っていると思います。

検証と考察

まとめるとr8jの音質は同価格帯の中ではかなり良く、特に音場感はアンダー5000円クラスを超えた表現力を持っています。

全体のバランスはカマボコ型ですが、程よく締りのある低域と鮮やかな中高音を備えており、どんなジャンルにも対応できますが、特に女性ボーカル主体としたエレクトロやダンスミュージックに良く合います。

アニソンやボカロといったジャンルをかなり意識しているのが分かります。

ここに装着感の良さやリケーブル可能な点が商品価値をより一層高めています。

しかし解像度は価格なりで、流石に2万クラス以上との比較は厳しいものがありました。

特に生音の表現における上ずった癖とザラザラした質感が目につきました。

3万以上のクラスともなると装着感や遮音性の良さは当たり前、さらに数ランク上の音場感や解像度、全ての音域に表現力が求められる世界になり、r8jがその域に達しているとは言い難いです。

まとめるとr8jの音質は5000円以上2万以下のクラスで、もっと具体的にはリケーブルの音質向上部分も加味して5000円〜1万2000円程度が妥当なのではないかと結論付けました。

今後の期待

最近中国からはAuglamour R8-Jの他にKZ ZST、KINERA Bd005E等面白いイヤホンが続々と登場しています。
近い将来XBA-N3やSE846を超える1万以下のイヤホンが登場するかもしれません。

 

最後にこのような素晴らしいイヤホンを開発してくださったAuglamour社とe☆イヤホン様に感謝しつつ結びの言葉としたいと思います。

2編に渡る長文となってしまいましたがここまで読んでくださり、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。

 

次回は5000円以下のハイレゾ対応イヤホンの比較レビューをしたいと思います。
※2017/8/11追記 ↓ハイレゾ対応イヤホンの比較レビューを書きました。
【レビュー】5000円以下のハイレゾ対応イヤホンを比較してみた【イヤホン】
final E2000 (FI-E2DAL)も登場します。

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地方の大学病院に勤務する2年目のヤバレジ。曲をつながたり、お絵描きしたり、デザインしたり、ヘッドホンのレビューを書いたり、ダーツしたりすることが趣味です。あと勿論ブログも。カオスでまとまりのない事を書きますが生暖かい目で見守ってくれると嬉しいです。