【レビュー】KINERA Bd005E の音質とコスパを検証してみた。【イヤホン】

どーも、CNです。

今回はe☆イヤホンが放つ、ハイコスパイヤホン、KINERA Bd005E(以下bd005e)の音質とコスパを検証していきたいと思います。

KINERA Bd005E について

まずはbd005eの価格帯やネット上の評価からみていきましょう。

価格は3890円と3000円以上4000円以下の価格帯に入り、ハイブリッド型の機種としてはKZ-ZSTとZS5やZS6の間を埋める存在となっています。

bd005eはKINERA Bd005をe☆イヤホン監修の元、音質をチューニングしたものと言われ、Bd005EのEはe☆イヤホンのeなのではないかとされています。

そもそもBd005の評価からして販売開始から高く、同価格帯のベストバイと言われてきました。
当然bd005eの評価も凄く、e☆イヤホン様のページレビュー数は124のうち満足度で4.5。

10万円クラスに匹敵すると噂されたAuglamour R8のレビュー数は同サイトで143、うち満足度は4.0となっていますのでR8よりも満足度を上回る可能性を秘めていると言っても過言ではないでしょう。

大きな期待がかかるbd005eで早速音質チェックといきたいところですが、スペックも見ておきましょう。

Bd005E スペック

インピーダンス12Ω
感度103dB±3dB
再生周波数20Hz~20kHz
ケーブルマイクロフォン+リモコン付き
mmcxコネクタ
リケーブル可
ドライバ1DD+1BA

1基のダイナミックドライバーに加えて1基のバランスドアーマチュアドライバーを搭載したハイブリッド型となっています。

KZ-ZSTをはじめ中国から次々と激安ハイブリッド型イヤホンが登場している昨今、新鮮味はやや欠けますが1DD×1BAの構成で4000円以下という価格設定はやはり異常です。

加えてbd005eの特筆すべき点がmmcxコネクタでリケーブル可能なところです。

SHURE製のイヤホンから始まったmmcxコネクタによるリケーブルですが、まだまだ技術的ハードルが高いようで、高級機種を中心とした普及に留まっています。

国内のメーカーかつ5000円以下の価格帯でmmcxコネクタのリケーブル対応のイヤホンは現時点(2018年4月現在)で確認できていません。

さらに一口にmmcxといっても各メーカーが独自の規格を決めており、真な意味で互換性のあるmmcxコネクタを搭載したイヤホンは更に貴重です。

驚くべきことに、bd005eはSHUREと同じような互換性のあるmmcx端子を搭載しています。

つまりbd005eはハイブリッド型かつmmcxリケーブル対応で4000円以下という二つの価格破壊を同時に達成してしまった機種になります!

いきなりの接触不良

ハイブリッド型では飽き足らず、mmcxでリケーブル対応しておきながら、もう一度言いますが価格は4000円以下です

訳が分かりません。

国内メーカーにできない事を平然とやってのける中華イヤホンにシビれたり、あこがれたりするわけですが、問題は音質です。

bd005eをデフォルトのイヤーピースで聴いてみます。

ん?どうやら全く耳にフィットしません。
イヤーピースが浅すぎて上手く嵌らずどんなサイズでもスカスカした音になってしまいます。

イヤホンを耳に合うようにグリグリ弄っていたところ、突然片耳の音量がゼロとなってしまいました。。。

Bd005Eに合うイヤーピースとケーブルはどれか

えっ……はぁあ!?
(思わず口に出ちゃいました)

開封直後に接触不良もしくは断線となったケースは経験が無いので取り乱してしまいました。

気を取り直してShure製イヤホンの標準ケーブル(EAC64BK)にリケーブルしてみたところ、何の問題もなく音楽を再生できました。
どうやらネット上のレビューを覗いてみても、デフォルトのケーブルは評判が悪く、音質や接触不良等の観点から早めの交換を勧めています。

次にShure標準ケーブルからAmazonでWooeasyというメーカーから販売されている、「GXX47051 mmcx ケーブル 4芯7n銀メッキ リケーブル」へ換装してみました。

品質はデフォルトのケーブルと比べて明らかに高く、音質面では高音域のキレが増し解像度も若干ながら上がりました。
加えて接触不良も改善し、プラグを回しても音が途切れるといった症状が出なくなりました。

 

ケーブルが決まったところで今度はbd005eに合うイヤーピースも色々試してみます。

シリコン製イヤーピースはステムの長いものなら上手くフィットしそうです。

音茶楽のスピンフィットイヤーピースを試しましたが、スカスカした低音から骨太の低音に変化し良い感じでした。
しかしながらちょっと動いただけで、密閉度が変わり左右の音量差が出るようになってしまいました。

final Eタイプ イヤーピースに換装したところ遮音性と安定性が向上し、低音と高音域のバランスが良くなりました。

これなら満足して音質検証ができそうです!

 音質比較評価

ケーブルとイヤーピースの調整が済んだことで、いよいよ音質比較評価に移りたいと思います。

今回比較するイヤホンは
  1. KINERA Bd005E
  2. KZ-ZST PRO
  3. SHURE SE215
  4. Magaosi K3 pro
の4つ。

これらを bd005eを中心に

①装着感 ②タッチノイズ ③遮音性と音漏れ性能 ④音場感  ⑤解像度 ⑥低音域 ⑦中音域 ⑧高音域 の8つの項目を以下のようにして5点満点で評点をつけていきます。

装着感:装着した時の耳への圧迫感や動いた時の安定性を考慮し評価した
タッチノイズ:ケーブルによるタッチノイズの少なさで評価した
遮音性・音漏れ:環境音下の外音遮音性を主観的に相対評価した
音場感:低音量からなる臨場感等は除外し、立体表現と音場の広さ、距離感や定位の正確さで評価した
解像度:低・中・高音全体の輪郭や波形が見えるかを重視し評価した。分解能もここに含めた
低音域:100Hz以下のキック(重低音)と1kHz以下のベース(低~中音)を以下の基準に沿って評価した。キックは量、密度、圧力、締り、ADSRの内アタックとリリースタイムの速さで評価。ベースは量と音域表現の正確さで評価
中音域:7kHz以下のボーカル領域の明瞭さ、シンセリードやパッドの色付きや鮮やかさで評価した。ボーカルの刺さりは減点対象とした
高音域:主に7kHz以上のハイハットやライドシンバル等の金管楽器の伸びや抜けの良さで評価した。スネアの明瞭さもここに含めた

また実売価格については2018/4/30時点の価格.com、およびAmazonを参考にしています。

KINERA Bd005E

装着感★★☆
タッチノイズ★★★★
遮音性・音漏れ★★★
音場感
解像度★★★
低音域★★
中音域★★
高音域★★☆
全体のバランスピラミッド型
実売価格3890円

レビュー

e☆イヤホン自信作であることや、ハイブリッド型でmmcxでリケーブル対応ということで期待しましたが、結論から言うとガッカリしました。

このイヤホンには装着感から音質に至るまで改善すべき点が多く見られます。
その問題点を比較イヤホンも交えて出来るだけ具体的に説明したいと思います。

僕がbd005eで最も問題視する欠点は音場の狭さと、それに伴う音場感の無さです。

一般的に低音域量が多いイヤホンは解像度が犠牲になる代わりに前後の奥行が増し音場感が良くなりますが、bd005eに限っては低音域量の割に前後の奥行がかなり狭く感じられます。

狭い音場にぎゅうぎゅう詰めにされた低音域を前にして、息が詰まりそうになります。

その低音域はと言うと、とにかく量が凄くクラブミュージックのような低音主体の音楽では低音しか聴こえないという事態に陥ります。
アタック、リリース共に遅く、間延びしておりキレがありません。
いわゆる低音が「ボワつく」表現です。

中音域は圧倒的な低音域を前にマスクされてしまい充分に楽しむことができません。
ただしボーカル主体の曲ではなかなかハスキーな音を奏でてくれます。
中音域単体で見たら表現力はまずまずです。

高音域は本当にバランスドアーマチュア型ドライバが搭載されているの?と思えてしまうくらい主張しません。
低音域に負けず、繊細な響きを残している部分に微かではありますが、ハイブリッド型の音を感じ取ることができます。

装着感も問題があります。
ステムの角度が深くかつ短いため、耳孔を密閉するには筐体を強く押し込む必要があります。
当然長時間の視聴では痛くなってきます。

タッチノイズはシュア掛けのため少なく良好です。

まとめ

長所:
・低価格ながらmmcxでリケーブル対応
・低音域に負けない繊細な高音域

短所:
・多すぎる低音域
・音場感の狭さ(特に前後)
・低音域にマスクされる中音域
・標準ケーブルの品質

KZ-ZST PRO

装着感★★★
タッチノイズ★★(付属ケーブル)
★★★★(リケーブル後)
遮音性・音漏れ★★★
音場感★★
解像度★★★
低音域★★★
中音域★★
高音域★★★
全体のバランスドンシャリ
実売価格2550円
(2017/11/25 amazonにて)

レビュー

【レビュー】KZ-ZST/ES3の音質とコスパを検証してみた【イヤホン】でも取り上げました。
高コスパな低価格ハイブリッド型イヤホンの代名詞的存在です。
今回はbd005eを中心に比較します。

2000円台で購入できるハイブリッド型イヤホンですが、その完成度はなかなか侮れません。
少なくとも全体的な完成度はbd005eよりも高いように思えます。

音場感を比較すると立体感はbd005eと互角ですが、前後の奥行はzstの方が感じられます。
ただしどちらも最低レベルの狭さです。

解像度は一つ一つ細かく見るとbd005eの方が勝っていますが、低音域のマスクがある分解像度の高さを実感できません。
一方zstは一つ一つは粗いですがメリハリがあるため解像感があります。
そのためzstの方が解像度が高いと感じられる方が多いと思います。

低音域は両者かなり量が多いですが、zstは常識的な範囲内で収まっています。
またアタック、リリース共にzstの方が良くキレがあります。

中音域は優劣の評価に悩みます。
温かみのある表現はbd005e、鮮やかな表現はzstが上手いです。

高音域は表現が全く異なるため比較が難しいです。
bd005eは控えめ過ぎ、zstは主張し過ぎです。
繊細さではbd005e、鮮やかさと力強さではzstとなります。

装着感はzstの方が良く、耳への負担も少ないです。
タッチノイズはzstのベタベタしたケーブルに比べbd005eのケーブルは滑りが良く少ないです。

まとめ

長所:
・繊細さと力強さを両立した高音域
・圧力と締りのある良質な低音域
・高い解像感

短所:
・狭い音場感
・タッチノイズの多さ

SHURE SE215

装着感★★★★★
タッチノイズ★★★★★
遮音性・音漏れ★★★★★
音場感★★★
解像度★★★☆
低音域★★★☆
中音域★★★☆
高音域★★★
全体のバランス低音より
実売価格10000円以下
(2018/4/30現在)

レビュー

【レビュー】Auglamour R8-Jの音質とコスパを検証してみた(後編)【イヤホン】でも取り上げました。
元祖mmcxリケーブル対応イヤホンにして、7年以上に渡って高い評価を受け続けている銘機です。

一聴して明らかですが、価格差が装着感や音質に表れています。
se215は全体的なバランスが大変良く、どこかが突出していたり、あるいは不足していたりというところがありません。
どこを切り取っても平均点以上の能力を持っています。

音場感はbd005eが平面的であるのに対し、se215は遥か前方から聴こえ、スピーカーで聴いているかのような印象を受けます。
欲を言えばse215にも左右の広がりが欲しかったですが、それは上位機種に期待すればいいかなと割り切れます。
さらにse215は定位が明確であり、距離感も正確です。

解像度もbd005eより優れています。
高音域の解像度はse215と良い勝負ですが、中音域以下の解像度に大きな開きがあります。

特に差が感じられるのが中音域です。
ボーカルや弦楽器を比較すると分かりやすいですが、bd005eがザラザラしているのに対し、se215は滑らかです。

低音域は量こそbd005eの方が多いですが、圧力やアタック・リリースはse215が勝ります。

装着感、遮音性は雲泥の差でse215は長時間の視聴でも全く痛くならず、電車通勤中も問題ないレベルです。

ケーブルの品質もse215は大変素晴らしく、ケチのつけようがありません。

まとめ

長所:
・バランスの良さ
・極めて高い遮音性と良好な装着感
・標準ケーブルの品質の高さ

短所:
・価格
・音場における左右の狭さ

Magaosi K3 Pro

装着感★★★★
タッチノイズ★★★★
遮音性・音漏れ★★☆
音場感★★★★
解像度★★★☆
低音域★★★
中音域★★★☆
高音域★★★☆
全体のバランスピラミッド型
実売価格11000円以下
(2018/4/30現在)

レビュー

MagaosiはKZと同じく新進気鋭の中国メーカーです。
あまり聞きなれませんが、その音質と品質は確かな評価を伴っています。

1DD×2BAのハイブリッド構成で、bd005eと同じくmmcxリケーブルに対応しています。
両者の音質傾向が似ていることから取り上げました。

k3proはbd005eの傾向そのままに欠点を克服し、クオリティをse215まで近づけたものと言えば分かりやすいかもしれません。

k3proはbd005eと同じく低音過多なピラミッド型のバランスですが、受ける印象は全く異なります。

特に差を感じるのが、音場感です。
k3proは左右にかなり広く、かつ立体的です。
前後の奥行も十分であり、定位や距離感も正確です。

k3proの解像度はかなり高く、bd005eの高音域の繊細さとse215の中~低音域の滑らかさを併せ持ちます。
今回比較したイヤホンの中では最も高いレベルにあります。

低音域は量は互角ですが、アタック・リリース共にk3proが勝り、見晴らしが良い印象を受けます。
しかしながらクラブミュージック等では低音が目立ち過ぎてしまい、あまり楽しめません。
低音域の多さはbd005eだけでなくk3proも大きな弱点となっています。

装着感は筐体がse215と似ており良好です。
ただし遮音性は筐体にベント孔が2つ空いていてbd005eよりも劣ります。

まとめ

長所:
・高い解像度
・かなり広い音場

短所:
・多すぎる低音域
・低い遮音性
・価格

検証と結果

今回の検証はこれまでとは違い、残念な結果を残すこととなりました。

ケーブルの接触不良に始まり、音質比較に至るまで、どこか痒いところに手が届いていないというか物足りない気分になります。

確かに4000円以下の価格帯で、ハイブリッド型かつmmcxリケーブル対応は魅力的ですが、1つ1つのクオリティは微妙な印象です。

また立ち位置も不遇です。
コスパという面ではKZ-ZST PROに劣りますし、クオリティという面ではSHURE SE215やMagaosi K3 Proに劣ります。

更にbd005eの標準ケーブルの品質を考えるとそのままの使用は厳しく、リケーブル前提の運用となるでしょう。

ところがリケーブルの費用を考慮すると、総額6000円以上はかかってしまいますし、そのコストに比して望んだパフォーマンスが得られるかというと疑問です。

それならばもう少しお金をかけてSHURE SE215やMagaosi K3 Proを購入した方が満足度は高いように思えます。

最終的にKINERA Bd005Eのコスパはイヤーピースやリケーブルのコストや音質変化を含めて価格なりの音質と結論づけました。

まとめ

KINERA Bd005Eの音質はいつになく厳しい評価となってしまいました。

ハイブリッド型かつmmcxリケーブル対応でありながら低価格で提供したいというe☆イヤホン様の意欲は伝わってきましたが、あれもこれもと詰め込み過ぎて中途半端になってしまった印象です。

今後の改善に期待したいと思います。

KINERA Bd005Eユーザーにとっては拙レビューを見て、落胆或いは怒りを感じられた方もいらっしゃるかもしれません。
拙レビューはあくまで一個人の意見であり、何百とあるレビューの中、地面の砂利以上に些細なものです。

またリケーブルやイヤーピースの換装によって評価が一変する可能性もありますので、あまり気になさらないようお願い致します。

KINERA Bd005Eを超える低価格ハイブリッド型イヤホンの登場を願って記事を締めくくりたいと思います。

長文にお付き合いいただきありがとうございました。

 

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CN

地方の大学病院に勤務する2年目のヤバレジ。曲をつながたり、お絵描きしたり、デザインしたり、ヘッドホンのレビューを書いたり、ダーツしたりすることが趣味です。あと勿論ブログも。カオスでまとまりのない事を書きますが生暖かい目で見守ってくれると嬉しいです。